「マイナス」利回りの債券
限られた資金で大きく資産を増やしたい、という思いは、誰もが持っていると思います。
特に利回りが大きいものは非常に魅力的ですよね。
それでは、
「マイナス」利回りの債券
と聞いて、みなさんは欲しいと思いますか?
今回は、マイナス利回りの社債に需要があるという記事を紹介します。
~2017/4/29付日本経済新聞 朝刊より一部引用~
社債市場で「発行体優位」の流れが再び強まっている。
長期金利が先行き上昇するとの見方が後退し、国債の代わりに社債を選ぶ投資家が増えているからだ。
銀行などが現金や国債の代わりに保有を増やしているほか、生命保険会社なども社債市場に熱い視線を送る。
マネー流入が続く中、投資家が企業の信用力を評価する本来の機能が戻るには、なお時間がかかるとの声も出ている。
「売りに出ているのをやっと見つけても、すぐ買われてなくなってしまう」。
損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントの浅井敏氏は不満げだ。
資金の待機場所として活用していたのは満期までの期間が短い債券。
流通市場で払底し、売り物が出ても「瞬間蒸発してしまう」という。
低金利を背景に企業が社債による資金調達を活発化させる中、市場では「発行増によって需給が緩めば、企業の信用力によって利回りに差がつくようになる」との期待が広がっていた。
18日には日銀が実施した社債の買い入れオペの平均落札利回りがゼロ%と約1年3カ月ぶりにマイナス圏を脱し、需給緩和を改めて印象づけた。
だが、「目をつぶってでも買う」局面が終わる兆しはまだ見えない。
象徴的なのが、18日以降もマイナス利回りでの売買が成立する社債がなくならないことだ。
JR東日本などの社債もマイナス圏で約定した。
マイナスの利回りで買って満期まで持った場合、金利をもらっても損をする。
3月までは、さらに大きいマイナス幅で日銀に買い取ってもらえれば「利ざや」を稼げる、という思惑がマイナスを許容できる理由になっていた。
だが買い取りの平均利回りがプラスに浮上した後もなおマイナスでの取引が成立している。
新規をみても、テルモなどが債券価格が額面を上回る状態で発行した。
企業の強気姿勢は揺らいでいない。
背景には金融機関などが現金や国債の代わりに社債に資金を振り向けていることがある。
買い手が後を絶たなければ利回りの上昇は鈍いままとなり、発行体優位の状況が崩れることもなさそう。
マイナス金利の導入から続く債券投資家の苦境が終わるのは、まだ少し先かもしれない。
~引用終わり~
いかがだったでしょうか。
一見、債券投資家が損をしているように見えますが
利回りがマイナスであっても瞬間的に売り切れるほど
社債に魅力があるから、このような状態が続いていることがうかがえます。
逆のパターンを挙げてみましょう。
表面上は高利回りであっても、誰も欲しがらないもの、それは、本当に価値があるのでしょうか?
現物資産である不動産に置き換えるとどうなるでしょう。
巷には、表面利回りが高い安価な中古マンションがありますが
なぜ利回りが高いのでしょうか。
自身が入居者だとして、その物件に住みたいと思えるのでしょうか。
自分が住みたくない部屋に、安定して入居者を確保できるのでしょうか。
不動産の本当の価値はどこにあるのか。
弊社では、失敗しないための不動産投資のノウハウを無料にて提供させて頂いておりますので
是非一度ご相談頂ければ幸いです。