「見えない」から怖い
先日の日経新聞にて、興味深い記事がございましたのでご紹介させて頂きます。
— — — -以下平成29年4月28日日経新聞より一部抜粋– — — —
老後資金は闇鍋と同じ 「見えない」から怖い
お互いに持ち寄った食材を鍋に入れ、暗闇の中で楽しむ「闇鍋」。
食べるまで、場合によっては食べてからも何を口にしているかわからず、ハラハラする料理です。
見えない「何か」に対峙するのは不安がつきまといますが、お金にも同じことが言えます。
■「老後の生活資金が不安」8割超
ファイナンシャル・プランナーの資格認定試験や普及などに取り組んでいる「NPO法人日本FP協会」が昨年10月、全国の20歳以上の男女1200人に聞いた「老後とお金に関する調査」によると、老後の生活資金に対して不安を感じる人は81.3%もいました。
調査ではお金に関する悩みも聞いており、全世代を通してのトップ5は
1位 老後の医療費や介護費がいくらかかるかわからない
2位 貯蓄ができない
3位 年金がもらえるのか心配
4位 老後資金が準備できるのか心配
5位 家計がいつも赤字になってしまう
という結果となりました。
2位と5位以外は、将来の見通しがつかないことに対する不安といえます。
闇鍋は口に入れるまで食材がわからないことが不安につながります(面白さでもありますが)。
ただ苦手な食材を食べる場合でも、電気をつけていれば覚悟をしてから口に運ぶことができます。
また嫌いな食べ物でも、ちょっとずつ食べたり、ほかの好きな食材と一緒に口に入れたりするなどの「緩和策」もとれます。
お金についても、覚悟すべきことを確認するだけで不安を軽くすることができます。
■シミュレーションのワザ、獲得を
老後資金の不安を払拭するためには、セカンドライフで得られる収入と支出の概算を出すことがおすすめです。
収入は、勤務先の退職金制度や現状のペースで積み上がる貯蓄、個人年金保険や確定拠出年金など私的年金で期待できる金額などを確認することで大枠が見えてきます。
「ねんきんネット」に登録すれば、今後の働き方や収入の見込みをインターネットで入力す
ることによって、受給できる公的年金の額をシミュレーションすることができます。
支出のメドは統計データが参考になります。総務省の2016年の家計調査によると、1カ月の消費支出額の世帯平均は、世帯主の年齢別に60~69歳で約25万円、70歳以降で約20万円。
国民年金や厚生年金がもらえるようになる65歳以降を抽出すると、約21万円となっています。
支出額の内訳をみると、住居費の平均値は月額約1.4万~1.6万円。
現在の60歳以上の持ち家率が9割程度だからです。
家賃や住宅ローンの支払いが続く場合は差額を加算して見積もりましょう。
統計データだけでなく、自らの支出の金額も確認すると安心です。
通帳やクレジットカードの明細を見ながら、セカンドライフで増減しそうな費目を整理します。
例えば住宅ローンや子どもの教育費、夜の会食などは減るでしょう。
一方、時間のゆとりができることで昼の交際費やレジャー費、それに医療費などは増えそうです。
月に何回レストランに出かけたいか、旅行にはどのくらいの頻度で行きたいかなど希望するライフスタイルを想像し、必要な金額を把握しておくと、理想のセカンドライフに近づけます。
皆様いかがでしょうか。
「老後」と聞くと誰もが、薔薇色のセカンドライフを想像する一方で、記事のように老後の医療費問題や年金不安が頭をよぎるのではないかと思います。
しかしながら、漠然と老後は素晴らしい未来を期待しながらも、様々な問題がその未来への道を閉ざしています。
それに気づきながらも、その理想とのギャップを埋められないでいる。
そんな方も多いのではないでしょうか。
当社の無料相談会では、ご自身の想定年金受給額から、老後の必要資金の算出やそれに伴った運用シミュレーションまで行っております。
まずは、ご自身の老後の備えを確保するために、自身のおかれる現状を把握することが何よりも重要であるかと思いますので、お客様ごとのプランニングを受けて頂くのが、薔薇色の老後への第一歩ではないでしょうか。