出口戦略を見据えて投資を
本日もシノケンハーモニーの不動産投資ブログをご覧いただきまして
ありがとうございます。
本日はニュースで話題のイギリスEU離脱についてお話ししたいと思います。
先日の国民投票ではEU離脱派が過半数を占め、国としてEUを離脱するという意向であることがわかりました。
そもそもイギリスは、経済的なメリットのあるEUをどうして自ら抜けようとしているのでしょうか。
離脱派の表向きな意見は「国としての主導権を回復する」としていますが、実際のメッセージとしては「これ以上移民・難民を受け入れられない」ということです。
何年も前から議論されているように、ヨーロッパではほとんどの国において、シリアやイラク、北アフリカからの難民受け入れ問題が生じています。
その中でも特に、難民にとってイギリスは人気国です。
それはなぜか?イギリスの社会保障が手厚いからです。
具体的に言うと、正式な手続きを踏んで難民として受け入れられれば、福祉手当という金銭が与えられたり、無料で医療施設を利用できたり、確実に住居が与えられます。
とりあえずイギリスに行けばなんとかなる。
そうやって移民・難民はイギリスを目指して行くのです。
EU加盟国には難民受け入れを拒否できない、という法律があります。
移民についても、特別な理由がない限り拒否できません。
そうすると、国民の税負担は重くなりますし、移民難民も仕事を探しますので、イギリス人と移民難民で仕事を奪い合わなければなりません。
だから、イギリスが移民・難民受け入れを拒否、あるいは制限するには、EUを離脱しなければならないと考えているようです。
ちまたでは、関税の復活やビザの手配などの関係でイギリスは大きな停滞を余儀なくされるという見解が一般的です。
このような場合に不動産投資家がどういった方針を取るべきなのかという点について考えてみましょう。
不動産投資は金融機関の動向に大きく左右されます。
リーマンショックの場合について考えてみましょう。
リーマンショックが起こった理由は、サブプライムローン、つまり、住宅の担保をベースとした融資において逆ザヤが起こってしまったことが原因でした。
不動産の価格の上昇局面では時価の上昇分だけ担保余力が生まれるので、その余力分どんどん融資していたのが、一気に流れが変わって銀行の融資が閉じてしまったのです。
そして、銀行による融資が厳しくなると、経済は停滞してしまいます。
今回のイギリスのEU離脱が不動産投資にどういった影響を及ぼすのかという点に関しては、金融機関の動向を見る必要があるのです。
今回の場合、銀行の株価が下がる可能性はありますが、貸付をしている相手先がたちまち経営難におちいるという状況ではないこと、
そして、サブプライムのような逆ザヤによる連鎖もあまり考えられないことから、
たちまち銀行の融資姿勢が変わることは考えづらいのではないかとも言われています。
他方、長い目で見て他の国もEUを抜けていく動きを取っていくと、EU内の経済が停滞し、それが不況に繋がる可能性は否定できませんが
一方でEUが今回の件で上向くとも考えられないですので、
基本的には様子を見ながらタイミングを探るというのが取るべき戦略ではないかと思います。
こういった経済情勢も踏まえたうえで長期安定運用をしながら出口戦略も見据えておくことが投資を成功させるための第一歩です。
詳しくは個別相談会にて、ご説明させて頂きます。