2016.08.22

高利回りの落とし穴

みなさんこんにちは。

本日もシノケンハーモニーの不動産投資ブログをご覧いただきまして
ありがとうございます。

みなさんは収益物件の広告の中に、「高利回り物件」と書かれているものを目にしたことはあるでしょうか。

いわゆる高利回りであることを全面に押し出している物件です。

確かに高利回りというのは投資回収も早く、儲かりそうなので魅力的に感じるでしょう。

しかしながら、「実際の利回り」と「投資家として要求すべき利回り」というのは異なります。

ハイリスク・ハイリターンという言葉があるように、ハイリターンの物件はハイリスクを取っていることを認識しなければなりません。

仮に収益物件の広告に「ハイリスク物件」と書かれていたら、購入しようと思うでしょうか。

そこで今回は収益物件のリスクとリターンの関係について、改めて見直してみたいと思います。

■利回りとは?

不動産鑑定士が、不動産の適正価格を求める際に用いる基準として、不動産鑑定評価基準というものがあります。

不動産鑑定評価基準の中には、収益物件の価格の求め方も記載されており、鑑定評価の中で用いる還元利回りや割引率といったいわゆる利回りについても定義が行われています。

その中で利回りは、「将来の収益に影響を与える要因の変動予測と予測に伴う不確実性を含むもの」と書かれています。

不確実性とは何か。

つまり不動産の「リスクプレミアム」のことです。

不動産鑑定評価の考え方としては、将来にわたってこの不動産が収益を生む確実性が怪しくなるほど、リスクプレミアムが高くなります。

つまりリスクプレミアムが高いほど、ハイリスクの物件となり、見た目上は高利回りの物件となるのです。

■要求すべき利回りを判断する

将来、安定した収益を生まない可能性が高い物件であれば、投資家としては早期に投資額を回収しなければなりません。そ

のため「投資家として要求すべき利回り」は高くなければならなりません。

これは「実際の利回り」とは別次元の話で、投資家としての判断の領域となります。

それでは、どのような物件が不確実性の高い物件なのでしょうか。

判断すべき具体的なポイントを見ていくことにしましょう。

■賃貸マンションのリスクプレミアム

例えば、賃貸マンションを見てみましょう。

見るべきポイントは、(1)エリア、(2)交通接近条件、(3)築年数、(4)建物グレード、(5)権利関係です。

(1)エリアは一番重要で、賃貸の需給動向の強弱が左右されます。
賃貸需要の弱い郊外や地方はリスクを高く見る必要があります。

(2)交通接近条件では、駅からの距離が遠いほどリスクは高くなります。

(3)築年数では築年が古いほどリスクが高いです。特に築15年以上の建物では設備の大規模修繕を控えている可能性があり、リスクを多めに見込むべきです。

(4)建物グレードについては、セキュリティーや管理状況が悪ければリスクが高くなります。

また、規模感も重要で一般的には大きい物件の方がグレード感はあり、管理状況も良く、リスクは低くなる傾向になります。

(5)権利関係は、共有や借地権の物件は、売

却する際に流動性が低くなるためリスクは高いです。

■利回りではなくリスクを確認する

本日は、不動産のリスクプレミアムについてお話させて頂きました。

皆さんに知っておいて頂きたいことは、高利回りと謳っている物件ほどリスクは高いことです。

そのため、「利回りが高い」から投資をするのではなく、「リスクは高すぎないか」という観点で判断することが重要なのです。

逆に言えば利回りが低くてもリスクも低ければ投資の価値はあるとも言えるでしょう。

ご自身にはどちらのタイプの物件が向いているのか?

これは個人個人のご目的、ご状況などによって変わって参ります。

我々シノケンハーモニーでは、専属のアドバイザーが、お客様のお考えをお伺いしながら、一人ひとりに合わせた最適なプランのご提案をさせて頂いています。

ご興味がございましたらぜひ一度、お気軽にお問い合わせ下さいませ。