納骨堂とマンション経営
思えば祖母は、子供の頃からよく私のことを可愛がってくれました。
50歳を過ぎてから日本舞踊を習い始め、あっという間に上達し、教える立場になっていった祖母。
私も子供の頃から、なぜか日本文化に関心を持ち、神道に関心があったりするのは、もしかしたらその影響もあるのかもしれません。
社会人になってからあまり訪ねることができず、後悔とお詫びにも似た思い、など、様々な感情がよみがえってきました。
さて、両親が選んだのは、新宿にある浄土真宗のお寺が経営する「納骨堂」でした。
最近、郊外の墓地ではなく、都心の納骨堂、というコンセプトがよく話題になっているようです。
今回は、私もはじめての体験でしたが、とても興味深く、また、近未来の納骨、というものを考えさせられました。
納骨堂を契約すると、その家族に1枚ずつ、ICカードが配られます。
それを持って納骨堂のビルに行くと、誰もがいつでもお墓まいりができる、という仕組みです。
(現実的には、カードを忘れても、故人の名前を書けばお参りができますし、親族も多いと、1枚のカードでは不可能ですから、カードがなくても貸し出しがしてもらえるようになっています。カードの保管を考えると、この方が低リスクです)
1つの納骨堂の枠に、8つの遺骨を入れられる仕組みになっているようで、私の両親が亡くなった場合、2人にともここに入る予定だとか。
そして、もちろん、希望すれば私もここに入ることになります。
このように、合理的に死後の霊魂を管理していく仕組みに若干の違和感を覚えつつも、一方で、もしかしたら、これもまた時代の流れなのかもしれない、ということも感じざるを得ません。
無縁仏やほったらかしにされる死後の墓に比べれば、いくぶんか、いえ、何倍もマシ、と言えるでしょう。
ということを、このお寺がつくった築2年の、まだ新築とも言える建物の中に納骨されていく様を見ながら、様々なことを考えていました。
特に、これからは、人口は減りますが、高齢者は増える。
すると、人口は、「真ん中真ん中へ」、つまりは「都心へ」集まってくるのがセオリーです。
その中で、都心は場所が足りなくなりますし、高齢者が増えていくからと言って、都心の好立地の場所を、次から次へと「墓地」にしていくこともできません。
そうなると、必然的に、景観も都心となじみ、管理も楽で、お参りもしやすいという、このようなビル型の「納骨堂」のシステムが今後も普及していくかもしれません。
そう考えると、やはり、「都心部」というのは、「空間」を売ったり買ったり貸したり借りたりするビジネスが成り立ちやすく、これからもその需要が高まってくことが予測されます。
このような観点から考えていけば、例えば、不動産投資を検討するにあたり、
1棟が良いのか?区分が良いのか?
新築なのか?中古なのか?
と悩む方がいらっしゃいますが
そもそもが、不動産投資とは、「空間」を売ったり買ったり、貸したり借りたりするものですから、
「今後も需要が増え続ける場所」
つまり、「都心部の空間を買うこと」という大前提を忘れてはいけない、ということも分かると思います。
そして、私の祖母の遺骨を管理する納骨堂の運営元のお寺には、今後、私の両親の世代、そして私、私の子供の世代、と永遠に「管理費」が入ってきます。
「場所」を売って、それを「管理」し、その「管理費」が永遠にストックビジネスの収入として積み上がっていくわけです。
しかも、今後、その需要が増えていくことしか予測できないわけですから、私自身も都心に納骨堂のビジネスができないものか?と一瞬考えてしまったくらいです。
いきなり、「納骨堂」ビジネスを始めることはできませんが、同じコンセプトでマンション経営であれば、誰でもスタートすることができます。
また、早くスタートしていけば、将来マーケットの構造が変わった時でも、「立地」と「空間」は手に入れているわけですから、所有している「空間」をコンバージョンして、全く違うコンセプトで集客をすることも可能なわけです。
このように、これからの不動産投資は、「都心部」以外に考えられません。
都心部での不動産投資を基礎から学びたい、という方は、ぜひ私までお問い合わせくださませ。
これからも、どうぞよろしくお願いします。