2014.04.14

国や企業に頼る事がリスクになる時代

みなさん、こんにちは。
本日もシノケンハーモニーの不動産投資ブログをご覧いただきまして
ありがとうございます。

みなさんは運用を行う際にどういった点を重視してご検討されるのでしょうか。
収益性・安全性・流動性など様々な要因があり、その期間などもポイントになり、
目的に沿った運用を選択していくことになるのではないでしょうか。

さて、今回、私達の将来の生活費の柱となる、公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が、
世銀と共同で途上国のインフラ投資などに乗り出す方針であると報道がありました。

途上国のインフラ投資は、比較的高い利回りが期待できる投資案件ですが、
同時にリスクも大きくなります。
高い利回りと大きなリスクは一体であり、切り離す事は難しいです。

私達の年金運用はどのような変化を遂げるのでしょうか。

日本の公的年金はこれまで安全第一という点から、国債を中心に運用を実施していました。
しかし、日本経済は長期のデフレからインフレに転換しつあり、国債の運用に偏った現在の体制では、金利が上昇した場合には損失が発生する可能性も出てきました。

識者からは、ポートフォリオの見直しが必要との声が上がっており、
昨年から有識者会議などにおいて具体的な方法についての議論が進められています。

昨年末に提出された報告書では、債券の比率を下げ、
株式、不動産投資信託(REIT)、海外インフラ投資などの比率を上げることが提言されています。

政府が運用方針の見直しを実施する背景には、もっと切実な事情もあります。

GPIFの資産は現在120兆円ほどありますが、
なんと!年金の徴収額よりも給付額の方が大きく、
運用資金は毎年3兆円から4兆円ずつ減少している状況です!

何もしないと、あと30年から40年で運用原資が底をついてしまうのです!

多少リスクが高くても、利回りのよい商品に投資しなければ年金が維持できない可能性が高まります。

途上国のインフラ投資は、こうしたポートフォリオ見直しの一環として行われる様です。
しかし、このようなリスクが高い商品への投資を行うことについては慎重に検討すべき、という声も勿論あります。

海外の公共インフラ投資は、投資した国がなくならない限りは安定した利回りが期待できる魅力的な案件といえます。
日本の国債などに比べればはるかに高い利回りを確保することも可能です。

ただ、こうしたインフラ投資は、一般的な金融商品への投資と比べると換金性が低く、年金運用の機動性が減少するというリスクがあります。

また確率が低いとはいえ、政変などで投資したプロジェクトそのものが中止になってしまうリスクもゼロではありません。
そんなリスクが表面化した際には、その投資を行った事を悔やんでも個人の運用と同様に自国(己)責任といったところでしょうか。

年金は国民の老後の生活を支えるもっとも大切なお金です。

現在の給付水準ではお金が足りないからという理由だけで
ハイリスクの投資にシフトするということはどうでしょう。

額は少なくてもよいので確実に安心して給付を受けたいという人もいれば、多少リスクがあっても給付金額を増やして欲しいという人もいると考えられます。

毎年減少が進んでいるとはいえ、まだ公的年金には120兆円の資金が確保されています。
まずは国民の声を広く徴収し、どのような投資のやり方があるのか、時間をかけてじっくりと議論することが重要ですが、現在に至るまでの間で、年金関係で責任を取って辞職するなどをした、政治家・官僚は一人も存在しないそうです。

私たち自身、将来の全てを国や企業に頼る事すらリスクと言う時代に突入してしまったという事でしょうか。
行く末を注視したいと思います。

また、上記の様な状況から将来に対し不安でしょうがない!
いても経ってもいられないという方は、シノケンハーモニーまでご一報を。

当社では、将来の年金などのリスクに備える商品を扱っております。