2013.06.01

情報弱者向け不動産にご注意

リスクと事例不動産投資のノウハウ

「情報弱者」とは

「情報弱者(じょうほうじゃくしゃ)」
という言葉を聞いたことがありますでしょうか?

最近は、インターネットでもメディアの中でも、「情報弱者」という言葉を聞く機会が増えてきました。

そもそもの語源は、IT用語辞典によると下記のようになっています。

『様々な理由から、パソコンやインターネットをはじめとする情報・通信技術の利用に困難を抱える人。
情報技術を活用できる層と情報弱者の間に社会的・経済的格差が生じ、あるいは格差が拡大していく現象を「デジタルデバイド」という。
情報弱者は、典型的には、低所得者や高齢者、視聴覚障害者などがこれにあたる。
文脈によっては、通信インフラの整備が遅れがちな離島や山間部の住民、発展途上国の国民などを指すこともある。』

ということで、そもそもは「技術的な問題」とそれによって起こる「情報格差」についての問題提起(格差を減らすにはどうすれば良いのか?)の言葉だったと思います。

その言葉が、今は「情弱(じょうじゃく)」という短縮形で使われています。

ウィキペディアによりますと、上記の意味の他に

「2. 転じて、各種の情報に疎くて上手に立ち回れない人を揶揄して言う言葉。」
という意味を持つようになってきています。

これがインターネットスラングになり
「あまり情報を知らない人」
「自分の欲や都合を最優先して、目先の情報に踊らされ、人生を短期的視野で考える人」
というような文脈で、よく使われるようになってきました。

プロが買わない不動産

さて、そのような中、今年の6月18日号の「週刊SPA!」に「買ったら損する情弱商品リスト」という特集が組まれていました。

「プロが告発![買ったら損する]情弱商品リスト40」という記事です。

この特集の意味合いの「情弱商品」とは、もちろん、文脈で言えば、上記の2番の意味合いですね。

この特集の中には、例えば、医者なら自分では絶対に受けない治療と手術、美容師が自分では絶対に使わないヘアケア用品
携帯ショップの店員が自分では絶対に付けないオプションサービス、レンズ専門店社長が自分では絶対にかけないメガネ、などなど
「店員だったら絶対に買わない商品」という切り口で40の商品やサービスの「裏」が紹介されていました。

そして、その中で、「マンション業者が自分では絶対に住まない・購入しない不動産」というページがありました。

非常に興味深い記事ですので、さっそく皆様にご紹介いたいと思います。

まず、プロが絶対に購入しない不動産として、真っ先に挙げられていたのは
「バブル期に建てられた物件」です。

年代的には1990年頃まで(特にバブル最後の年の1990年に建てられたもの)の物件です。

「バブル期の物件は、設備も良いし、その割に中古ならば割安ではないか?」
と思う方もいらっしゃっるかもしれませんが、事実は逆です。

バブル期の物件は、とにかく次から次へと生み出される需要に対応するために
「人」と「資材」が足りない中、工期の短縮化や効率化が求められ
豪華なイメージとは裏腹に、計画や構造に問題を抱え、内実は惨憺たる状況、という「不良マンション」が多いのです。

つまり、そのような物件は、たとえ「割安で購入できた」というイメージがあっても
中長期的にみると「割高」になってしまう、ということです。

(※もちろん、今では、「2007年以降(新構造基準)の物件を選択すること」、という記事も去年のアエラにも載るようになり
だいぶ知られてくるようになってきましたので、このようなバブル期の中古物件を真剣に検討する方も、このブログを読む方にはいらっしゃらないと思いますが、、、。)

ただ、さすがプロだなという記述が他にもありました。

プロが「エリアや年代」以上に、最も重要視するもの、、、、。

それは、、、

ズバリ、「入居者とのトラブルの多いマンション」です。

賃貸でも分譲でも、この「近隣とのトラブル」「入居者とのトラブル」ほど、面倒なことはないからです。

この視点というのは
「とにかく割安の中古さえ購入すれば不動産投資には成功する!(短期的視点)」
と考えている投資家の方は、まず持ちえない視点ではないか?と私は現場で感じております。

だいたいにおいて、インターネットや広告で、「格安投資物件」として紹介されているマンションは、
このような「短期的な視点」の個人投資家をターゲットに
「情報格差」によって販売をしようとしている物件です。

つまり、マンションの「お部屋(区分)」だけは安く購入ができたとしても
「マンション一棟そのもの」という全体で見た時
入居者や近隣とのトラブルがある物件というのは、空室も多く
またそのトラブル処理のために精神的にも物理的にも想定外のストレスとコストを抱えてしまうのです。

当初想定していた計画とは異なる「リスク」と「損失」を抱える、ということで、さらにそれがまたストレスとなります。

これが「プロは絶対に買わない」
そして、「情報弱者向けの商品」ということになるのですね。

買ったら損をする情弱向け商品

他にも、これは弊社のセミナーでもご紹介をしている例ですが
「格安物件」として売りに出されていたマンションを実査しに現地に調査に行ってみると
そのマンション一棟の大半が、違法エステになっていた、という事例があります。

不動産は、購入すればよい、というような短期的な視野のものではございません。

特に、「入居者」があっての「運用」ということになりますので
入居者の管理や近隣トラブルなどには、いくら氣を遣っても遣い過ぎる、というようなことはありません。

弊社は、自社で建てたマンションを、人任せにせず、自社で丸ごと一棟管理をしています。

従いまして、今まで書いてきたようなトラブルとは無縁です。

弊社のマンション管理の仕組みついて、また「買ったら損する情弱向けの商品」について
もっともっとお知りになりたい、という方は、お気軽に私までご連絡ください。

また、合わせて、今まで述べてきたような「情報弱者を相手に、粗悪な商品やサービスを販売」するような業者は、残念なことに世の中にはまだまだ沢山おります。

十分ご注意の上、もし少しでも違和感を感じるようなことがありましたら、直ちにご相談くださいませ。