2018.10.25

公的年金の積立金って何?

人生100年時代
皆様こんにちは。

本日もシノケンハーモニーの不動産投資ニュースコラムをご覧頂きありがとうございます。

先日、目にした新聞記事に興味深い内容がございました。
以下の記事をご覧ください。

総額164兆円 公的年金の積立金って何? 財源不足を穴埋め

■2040年から減少へ

厚生年金の年金積立金は40年前後にピークに達します。

おおむね100年後に年金給付1年分に当たる金額が残るように、運用収入に加えて積立金本体も取り崩していく計画です。

その間を平均すれば保険料と国庫負担で給付の約9割を賄う予定です。

いかがでしたでしょうか。

最近よく見聞きする「公的年金」についての記事でございます。

皆様は公的年金について、疑問に思う事はございませんか?

日本の公的年金制度は現役世代が負担する保険料を
高齢者の年金に充てる「世代間扶養」が基本です。

ただ、その財政方式をみると
一定の積立金を保有し運用収益も活用しているのが現状です。

この「年金積立金」にはどんな役割があるのでしょうか。

まず高齢者に給付している年金の総額とその財源をみてみると、
2018年度予算で給付総額は55.1兆円(厚生年金と国民年金)となっています。

そのための財源の約7割、38.5兆円を現役世代からの保険料収入で賄っています。

さらに2割強(12.7兆円)は、
税金(国庫負担)を投入していますが、それでもまだ足りていません。

この不足分をカバーしている物こそが、「年金積立金」なのです。

少子高齢化の進展で年金を受け取るお年寄りが増える一方で、
保険料を負担する現役世代は年々少なくなっていきます。

安定した年金給付を続けようとすれば、
それに伴い現役世代の負担はどんどん膨らんでしまいます。

そこで、これまで年金の給付に使われていなかった
保険料収入の一部を積み立て、その運用収益などを給付に充ててきたのです。

団塊世代が働き盛りだった時代には、
入ってくる保険料のほうが給付する年金額よりも多く、
毎年度のように積立金は増えていました。

17年度末の積立金は164兆円(時価ベース)となっており
運用資産の値上がりを背景に前年度より約10兆円増加し、これまでで最高となりました。

なんと、年間の給付総額の約3年分に相当する金額です。

08年のリーマン危機後は120兆円を下回っていましたが、
その後は増加傾向となっています。

図をご覧いただけると分かるように、
保険料と税金で足りる時期もありますが、
30年代半ば以降は「積立金の活用が必要な期間」に入る見通しです。

65歳以上の人口の増加で年金の給付額は膨らみ、
その一方では、保険料を負担する現役世代が減っていくためです。

この見通しは、日本経済が再生し
女性や高齢者の就労が進むというシナリオに基づいています。

もし仮に、経済が低迷し労働参加が進まないとなれば、
もっと早い時期から積立金の活用が必要になる可能性もあります。

「年金積立金」は、そのほとんどを
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が運用しています。

14年に運用資産の構成を見直し、
国内債券を減らして国内株式や外国株式を増やしたことで話題になりました。

運用益の増加はアベノミクス効果ともいえます。

では、積立金の運用がうまくいけば年金の受取額は増えるのでしょうか。

積立金は給付を補っているといっても、
全体に占める割合は1割に満たない水準です。

あくまで年金制度を安定させるためのものであり、
運用の結果が現在の受給者の年金給付に直接影響するような仕組みではないのです。

実際、毎年の年金額の改定は積立金の運用収入とは関係なく、
賃金や物価の水準などを基にした一定の計算式で決まっているようです。

長くなってしまいますので、本日はここまでといたしますが、
将来現役を引退すれば、誰しもが直面する事となる「公的年金」の問題、
本日この記事をご覧いただけた皆様には、
ぜひ一度、お考え頂きたい問題でございます。

弊社では、不動産投資アドバイザーによる個別相談会を全国で行っております。

今回の公的年金についてはもちろん、
現在の市況や不動産投資についてのご不明点など、何なりとご質問いただけます。

分かりやすく、悩みも解消されたと皆様に大変ご好評をいただいております。
お気軽にお問い合わせいただければ幸いです。